1999-11-20 ArtNo.21076
◆<星>第3四半期の金融サービス成長率4.3%
【シンガポール】シンガポールの金融部門は第2四半期には13%の成長を見たが、第3四半期の伸びは4.3%にとどまった。
証券部門は第2四半期には金融部門の成長を牽引したが、第3四半期に取り引きされた売買代金は前期の808億Sドルから506億Sドルに急減、著しい退潮を見た。しかし他の金融部門、例えば保険、投資顧問サービス等は国内及び域内ビジネス環境の改善から恩恵を受けた。
商業銀行の成長率も第2四半期の6.4%から6%に鈍化した。DBSバンクの昨年11月のPOSBank買収により、ローン活動は、第2四半期のマイナス2.5%に続き、第3四半期も3.3%の下降を見た。各種ローンの中では住宅ローンが唯一堅調を保ち、第2四半期の42%を上回る45%の伸びを見た。しかし建設活動の低迷で、建設業向けローンは4.3%下降、製造業向けローンも第2四半期のマイナス5.8%を上回る12%の落ち込みを見た。その他のカテゴリーのローンも軒並みマイナス成長を記録した。
金融会社の貸し付けは10%ダウン、第2四半期に続く連続2期の二桁の落ち込みとなった。銀行部門と異なり、金融会社の場合は、住宅ローンも6%の縮小を記録した。
アジア通貨単位(ACU)を通じたオフショア・ローンは、第2四半期のマイナス19%に続き、第3四半期も16%の下降を見た。ACU資産/負債総額は第2四半期を53億米ドル上回る4750億米ドルをマークしたものの、昨年同期に比べると引き続き0.6%の下降線を辿った。
今回の調査で初めて金融サービスから分離され、独立の部門として測定されたビジネス・サービスは、専門職サービスが堅調な伸びを見たものの、不動産サービスの持続的な不振で、1%の伸びにとどまった。しかし第2四半期の0.2%の落ち込みからプラス成長を回復した。建築サービス/工学サービス/ビジネス代表事務所等の他のサービス部門は堅調な成長を見た。(ST,BT,LZ:11/19)
|
|