1999-11-16 ArtNo.21029
◆<星>南洋大スピンオフ企業、島津製作所とダイヤ薄膜技術で提携
【シンガポール】島津製作所は、南洋理工大学(NTU)から今年5月にスピンオフしたNanofilm Technologiesが開発した“Filtered Cathodic Vacuum Arc (FCVA)”技術を用いてダイヤモンド薄膜析出機械を製造する相手先商標製造業者(OEM)契約を結んだ。
ディスク・ドライブ・スライダー・ヘッド・オーバーコート・アプリケーション用の薄膜を析出するこの種の機械の価格は1台200万~250万米ドルで、島津製作所は年間約4000万米ドルの売り上げを見込んでいる。
南洋理工大学が過去5年間に200万Sドルを投じて開発した同技術を用いると、通常の薄膜のほぼ半分の3~4ナノメーターの薄さのダイヤモンド薄膜を析出でき、この種の薄膜は自然のダイヤモンドの70%程度の強度を備えている。このためHDDの磁気ヘッドの保護やクラック・プルーフ・サングラス等、様々な領域に応用できる。
NanofilmはFACVA技術を応用する他の潜在企業を物色しており、既に一部の企業と商談を進めている。これらのアプリケーションが全て実用化されるなら、同社は2000万米ドル以上の年商を上げられるものと期待している。(ST,BT,LZ:11/13)
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