1999-11-12 ArtNo.21006
◆<馬>サイム、TNBの発電施設に注目
【クアラルンプル】電力市場によけるプレゼンス強化を図るサイム・ダービーBhd(SDB)は、電力会社トゥナガ・ナシオナルBhd(TNB)の発電施設に注目している。
SDBのTan Sri Nik Mohamed Yaacob重役(CEO)が10日催された年次総会後語ったところによると、発電事業は長期的に安定した収入を保証でき、同社が中核とする農園事業の周期性を補完できる。
最近、20%の権益を買い足し、持ち分を60%に引き上げたPort Dickson Power Bhdは年間1億Mドルの税引き前利益をもたらす見通しで、最良の長期的投資対象と言える。
しかし如何なる発電資産にしろグループの基準を満たした場合にのみ投資対象になる。SDBは18億Mドルの現金準備を有するとは言え、全てをTNBの発電施設購入に当てることはできない。現金準備の大きな部分は、運転資金及び偶発危険準備金として確保しておく必要がある。SDBは発電事業に投資可能なかなりのファンドを有するが、発電施設の購入のために、流動性の逼迫が生じるようなことは避ける。したがって数十億を要するような投資は別問題と言える。外国パートナーと組んでTNBの発電施設に入札する可能性も否定しないが、その際もパートナーが分担する投資額に問題になる。
2000年6月期年度の第1四半期の業績は、DMIB Bhd、Sime UEP Properties Bhd、Tractors Malaysia及びシンガポールにおける事業が何れも好調なことから、ほぼ昨年並みの営業利益が見込める。しかし、特別項目の貢献もなく、法人税免除の特別措置もないため、昨年と同レベルの税引き前利益や純益は望めないと言う。(STAR,NST,MBT,BT:11/11)
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