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1999-11-11 ArtNo.20985
◆<星>証券取引所、ネット取引振興で、取引時間の延長検討
【シンガポール】シンガポール証券取引所(SES)はインターネットの潮流に乗るため、取引時間を延長する可能性を検討している。
SES委員会のメンバーを務める証券会社Kay HianのTang Wee Loke氏によると、米国で急成長を遂げるオンライン・ブローキングはシンガポールでも注目され、日に日に普及しており、こうした動向を踏まえて、SES内部で取引時間の延長問題が話題に上っている。
現在の午前9時から午後5時の取引時間は、通常の企業の就業時間と一致しており、一般のオフィス勤務者はインターネット・スクリーンに注意するゆとりがない。このためオンライン・ブローキングの離陸を困難にしている。一つの解決策は12時半から午後2時のランチ・タイムの休憩を取り除くこと。これによりオンライン・ブローキングが拡大されるなら、金融ハブを目指すシンガポールの目標達成にも役立つ。
一方、Vickers BallasのRoger Yeo副社長によれば、仮に取引開始時間を早めれば東京市場のスタートに合わせることができ、取引終了時間を延長すれば、ロンドン市場の前場取引をより長時間カバーできる。しかし取引時間の延長にはマイナス要因もある。例えば地元銘柄の大部分は国際投資家には関心がない。このため取引時間が延長されても、取引のボリュームは増えず、分散されるだけのため、流動性の希薄化が生じる。オンライン取引に関しても夕刻の注文は通常翌朝実行されるが、仮にその日の内に実行されるなら翌朝の商いは閑散化する恐れがあると言う。
取引時間の延長は世界的趨勢となっており、ロンドン市場は9月に取引開始時間をフランクフルト市場に合わせて午前8時に早めている。またニューヨーク市場はデータ・システムを午後6時35分までオープンし、取引時間の長い市場の便宜に供している。その実、米国証券取引所は、過去1年、夜間まで取引を行うオンライン取引との競争の脅威に晒されてきたと言う。(ST:11/9)
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