SEAnews 1999-11-10 ArtNo.20969

【シンガポール】米国拠点のインターネット企業Scient Incは今週シンガポールにＡＳＥＡＮ地域本部を開設する。
最近シンガポールを訪れたScientのRobert Howe重役(CEO)によると、同社は銀行等の大手企業に奉仕するとともに、dot-comスタートアップに、Ｅビジネス戦略の立案、Ｅビジネスの迅速な立ち上げ、Ｅビジネスの競争力維持等に関する秘伝を教授する。サイエントはまた、金融機関、電話会社、小売り、メディア、放送、エンターテーメント業界に対しもネット・コンサルタント・サービスを提供している。
サイエントの顧客には、米国のインターネット競売会社eBay、チェイス・マンハッタン・バンク、ナスダック、米国の複数の大手電話会社が含まれる。
シンガポールは米国、英国に続く、同社にとって第3のオフィス開設地で、Ｅビジネスに欠かせぬ最良の立地条件を備えている。同社の従業員は今年3月の220人から660人に増加、内10人ほどがシンガポールに配置されている。シンガポール事務所スタッフは向こう12ヶ月間に大幅に増員される予定だ。
年商10億米ドル以上のＩＢＭコンサルティング・グループやＩＢＭと北米の銀行を結ぶＥコマース・ネットワーク“Integrion”を立ち上げた実績を有するハーバード大学経営学部修士コース出身のハウ氏は、昨年ＤＢＳバンクの取締役にも就任している。
一方、ナスダック登録のサイエントは、未だ黒字を計上していないものの、急成長を遂げるインターネット・スタートアップの典型で、1998年1月に正式発足した。サイエントの1998年6月期四半期売り上げは前年同期比753％増の1640万米ドルを記録、1998年9月期四半期売り上げは前四半期比88％増の3080万米ドルをマークした。アナリストらは、来年は黒字を計上するものと予想している。(BT:11/8)