1999-11-04 ArtNo.20925
◆<星>今年上半期のファンド・マネージメント資産36%アップ
【シンガポール】シンガポールの資産管理産業は昨年のリセッションに伴う不振から力強い復調を見、今年上半期にシンガポール拠点のファンド・マネージャーらが管理・運用した資産総額は昨年同期比36%増の2041億Sドルに達した。
金融管理局(MAS)が2日発表したデータによれば、2041億Sドルの内1486億Sドルはシンガポール拠点のファンド・マネージャーらが自由裁量で運用できる資産で、555億Sドルはそれ以外の資産。
リセッショの影響で昨年末には落ち込みが見られたファンド・マネージャーの管理下の資産総額が再び拡大に転じている。拡大の主因としては、アジア経済の復調に伴う投資情緒の改善、アジア証券市場の活況の2点が挙げられる。
今年6月末時点の資産管理会社の数は189社で、内148社がその資産を自由裁量により運用している。また50億Sドル以上のポートフォリオを有する資産管理会社の数も7社を数えた。これに対して1998年末の資産管理会社の総数は169社、内142社がその資産を自由裁量により運用していた。
今年は下半期に入って多数のリテール・ファンドが誕生しつつあり、アジア市場の規制緩和、自由化の動きが加速、金融専門家の需要も高まっている。MASの金融部門プロモーション・ユニットのOng Puay See課長によると、固定金利証券市場における新領域の取引活動が活発化しており、関係専門家が必要とされている。今年上半期の資産管理専門家の数は792人と昨年同期比2.5%拡大した。内訳はファンド・マネージャーが577人、投資アナリストが215人となっている。(ST,BT,LZ:11/3)
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