SEAnews 1999-11-03 ArtNo.20909

【シンガポール】文房具のオンライン販売を手がけるWizofficeは、来年にも上場し、公募調達した資金で、海外市場の開拓を加速する計画だ。
先週金曜、ＤＢＳバンクと電子支払いサービス契約を結んだインターネット・スタートアップ企業ウィズオフィスが発表したところによれば、同社は60万Ｓドルで、ロジスティクス企業Cargo-Exを買収するとともに、インターネット・サービス・プロバイダー“CyberWay”と、約8000社の顧客(大部分中小企業)に対するフリー・アクセス・サービスに関わる契約を取り交わした。
発足して僅か3ヶ月のウィズオフィスのRaphael Tham重役(副CEO)によると、ＤＢＳバンク及びサイバーウェイとのタイアップ、及びカーゴＥｘの買収は、シンガポールにおけるマーケット・リーダーになる上の重要な布石で、上場計画にも弾みがつく。
またLin Wills重役(CEO)によると、ウィズオフィスの市場シェアは8月の1.5％から8％に拡大、これまでに50万Ｓドルの契約も獲得した。来年は1800万Ｓドルの売り上げを達成する計画で、営業利益率は現在の15％から来年末には20～30％にアップする見通しだ。
これまでロジスティク・ビジネスを手がけてきたリン氏(30)は某パーティーで巡り会った経済開発局(EDB)元職員のラファエル・テム氏(28)及び投資銀行元職員のSeah Chin Yew氏(27)と意気投合、共同でウィズオフィスを設立した。
テム氏によると、目下シンガポールには潜在顧客10万社が存在するものと見られ、この内12～15％の獲得を目指す。来年初めまでに日本、マレーシア、香港、台湾にオフィスを設ける計画で、ＩＰＯを通じて調達した資金でこれらの経費を賄う予定だが、何れの証取に上場すかはまだ決めていないと言う。(ST:11/2)