1999-11-02 ArtNo.20898
◆<馬>タン・チョン、組織再編で売り上げ90%アップ:アナリスト
【クアラルンプル】自動車部品部門と非自動車部門の分離独立がほぼ完了し、日産乗用車や商用車の組み立てと流通に専心できるようになったことから、Tan Chong Motor Holdings Bhd(TCMHB)の今年の自動車販売が昨年に比べ90%以上拡大、2000年にはさらに20%の成長が見込まれている。
TCMHBの1999年6月期半期営業額は6億9000万Mドル、税引き前利益は4450万Mドルで、アナリストは1999年12月期と2000年12月期の純益を各6010万Mドルと7520万Mドルと見ているが、円高が続けばニッサン車販売の25%の落ち込みが予想されるとしている。アナリストらは円の対Mドル相場が向こう12ヶ月間も現在の高水準を維持するなら、TCMHBは深刻な打撃を受け、来年初にも4~8%の値上げを強いられるものと見ている。
TCMHBの株主は10月半ばに自動車部品部門と非自動車部門をそれぞれAPM Automotive Holdings BhdとWarisan TC Holdings Bhd (WTCH)として分離独立、これら2社を今年末までにクアラルンプル証取(KLSE)に上場させることを承認した。
一部の証券会社は、同再編によりTCMHBの株主は、そのエクスポージャーを異なる3つの企業に分散できるため、投資の安全性を高めることができると評価している。
APMは自動車部品のOEM(相手先商標製造業者)及びリプレースメント機器メーカーとしては国内最大規模を誇り、国産車メーカー2社、プロトンとプロドゥアへの部品納入が売り上げの40%を占める。この他オーストラリア、香港、台湾、日本に製品を輸出している。
WTCHは重機/個人用乗用車/ビューティー・プロダクツの流通や、通信機器の小売りを手がけている。
TCMHBは1999年12月期年度にAPMとWTCHが、それぞれ2900万Mドルと、1500万Mドルの税引き前利益を計上するものと予想している。(STAR:11/1)
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