1999-11-01 ArtNo.20886
◆<馬>汚職調査局、アンワル氏のM$30億隠し預金捜査
【クアラルンプル】汚職調査局(ACA)は、中央銀行のDatuk Abdul Murad Khalid前総裁補が法廷宣誓書の中で明らかにした、アンワル・イブラヒム前副首相が在職当時30億Mドル以上の政治資金を秘密口座に蓄えていたとする証言を巡り、特別チームを組織し捜査に乗り出した。
ACAのDatuk Ahmad Said Hamdan副局長が先週金曜(10/29)明らかにしたところによると、これほど多額な資金が如何なる方面からどのような名目で収集され、如何なる名義で銀行に保管されていたか等、様々な疑問があり、同局は如何なる方面からも捜査願いや捜査指示を受けていないが、独自に調査を開始したと言う。
アブドゥル・ムラド前中央銀行総裁補は、マハティール首相が1981年の首相就任以来最も困難が予想される総選挙前夜に以上の爆弾発言を行ったものだが、ムラド氏によると、問題の資産は主に、株式や不動産から成り、クロニー口座に信託財産として保管されていた。クロニーらは少なくとも20のマスター口座を設けており、その総額は30億Mドルを超える。またこれらクロニーの負債は中央銀行がその影響力を行使し、清算/決着させた。
一方、アンワル前副首相は先週金曜、ムラド氏の発言はマハティール首相とその一党の汚職に対する国民の目を眩ますために仕組まれたものであると、反論した。
夫人が代読した声明文の中でアンワル氏は、ナチスやKGBが反対者を政治的に抹殺するために用いた手段がマレーシアでも採用されていると指摘、独立の調査委員会を設け、現職及び過去の政治家の資産を調査するよう提案した。
この日は国民覚醒運動やイスラム青年運動も、アンワル氏の隠し口座から政治資金を受け取っていたとのムラド氏の発言を否定する声明を発表、またマレーシアの国連特別代表アブドラ・アハマッド氏もアンワル氏の支援を得て、ブミプトラ銀行に対する債務を解決したとのムラド発言は、事実を正確に伝えておらず、アンワル氏から500万Mドルを受け取った事実はないと語った。(NST,STAR,ST,BT,LZ:10/29,30)
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