SEAnews 1999-10-28 ArtNo.20849

【シンガポール】シンガポール金融管理局(MAS)は26日、元金保証ファンド(capital guaranteed funds)／先物ファンド／オプション・ファンドの販売に関する新ガイドラインを発表した。これにより一般投資家が投資可能なファンドの選択の幅が拡大するものと見られている。
それによると元金保証ファンドは有る一定期間後に、あるいは特定の時期に、元金の全額が返還されることを保証せねばならず、有資格の保証人、通常豊富な財源を備えた銀行を立てねばならない。ファンドマネージャーは元金の例えば50％もしくは、収益のみを保証することができるが、その場合は、「元金保証ファンド」の呼称を用いることはできない。
他方、先物／オプション・ファンド・ガイドラインの趣旨は、第1に投資家にこの種のファンドに投資することに伴うリスクについて十分な開示を求め、第2にファンドの慎重な運用を確保する条件を示すことにある。この種のファンドは通常ハイリスクな金融先物商品や一次産品先物に投資されるが、投資ポートフォリオは多角的なものでなければならず、先物やオプションは取引所で扱われている商品をメインとせねばならない。また投資は証拠金取引をベースとし、投資環境が不利な状況下には投資家に証拠金の増額を求めねばならない。したがってファンド・マネージャーはファンドの少なくとも30％を高品質な短期通貨商品に投資し、証拠金増額が必要な際に臨機応変の対応ができる準備を整えておかねばならない。
ファンド・マネージャーはファンドの募集計画書に、この種の先物／オプション投資は高いリスクを敢えて負うことができる投資家にのみ適した商品であることを明示せねばならないと言う。
業界筋は新ガイドラインはタイムリーなものとするとともに、今後リテール投資家を対象にしたこの種のユニット・トラストが多数市場に登場するものと予想した。(ST,BT,LZ:10/27)