1999-10-25 ArtNo.20801
◆<星>外資銀行4行にQFBステータス
【シンガポール】シンガポール金融管理局(MAS)は20日、ABN Amro、Banque Nationale de Paris (BNP)、Citibank、Standard Chartered Bankの4行にQFB(クォリファイング・フル・バンキング)ライセンスを発行すると発表した。しかしHSBC(香港上海銀行)とMaybankの申請は棄却された。
QFBステータスを認められた外国銀行は、10カ所に支店もしくは現金自動預払機(ATM)を据え付けることができるが、支店の数は5店に限られ、年間最大2支店/3店外ATMの増設のみが認められる。既に5支店以上を有する外国銀行は5カ所に店外ATMの増設のみが認められる。
このため既に20支店を有するスタンチャートは新たに5カ所にATMを増設できるが、支店は増設できない。シティーバンクは目下3支店を有するため、2支店/5店外ATMを増設できる。
バンク・オブ・アメリカ(BOA)のリテール・ビジネスを買収し、ラッフルズ・プレースのBOAオフィスを引き継いだABNアムロは、これまでのChulia Streetのオフィスを再オープンし、リテール・ビジネスに本腰を入れる構えだ。
一方、HSBCやメイバンクを出し抜きQFBライセンスを獲得したBNPは、ダークホースで、これまで全くリテール・ビジネスを手がけて来なかったため、その収穫は最も大きい。同行はこれまで制限付き銀行ライセンスの下に証券引き受け/財務/資産管理を手がけてきた。目下Paribas銀行との合併手続き中で、BNP Prime PeregrineとParibas Singaporeの両オフィスは目下563人と320人のスタッフを擁する。
ちなみに今回QFBラインセンスを取り逃がしたメイバンクは既にシンガポール国内に22支店と22のATM網を有す。またシンガポールにおける営業歴120年のHSBCはアジア業務の拠点を香港に設けており、このことがQFBライセンスを逃した主因と見られている。(ST,BT,LZ:10/22)
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