1999-10-22 ArtNo.20788
◆<星>電信局、フィリップ・ヨー氏の批判に回答
【シンガポール】シンガポール電信局(TAS)は20日、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)シングネットが親会社シンガポール・テレコム(シングテル)のクロス補助を受けていないとする同局の裁定は不透明との批判に対し、「業者間の紛争の処理や公正な競争の原則に反する行為の調査に際しては、TASも高い透明度の実現を目指すが、商業的にデリケートな情報は時には公開できない場合もある」と弁明した。
これはシングネットのライバル、パシフィック・インターネット(パックネット)の顧問を務めるフィリップ・ヨー氏(経済開発局会長)の批判に答えたもので、TASはその声明の中で、消費者の利益に資する創意に富んだサービスを奨励するとともに、こうしたサービスが公正な競争の原則に反することがないよう監督することが同局の使命であると確認した上、同局はパックネットから提案された営業コストをベースにした調査も実行したが、依然としてクロス補助の事実は見い出されず、その結果はパックネットに通知済みであるとしている。
またシングネットの帳簿はすでに外部監査を受けており、TASの調査はオーストラリア、香港、英国等で採用されている国際基準に沿ったものであるとし、中立の監査チームにシングネットの帳簿調査を委ねるべきだとのパックネットの要求を斥けている。
さらにTASの裁定には、調査の方式や調査結果に関する具体的内容が含まれていないとのフィリップ・ヨー氏の批判に対して、TASは、「一部の調査データは産業機密に属するため、全ての内容を公開することはできない」としている。
パックネット・スポークスマンは、以上のTASの声明に関して「内容を検討した上、その立場を明らかにする」とコメントした。(ST,BT,LZ:10/21)
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