1999-10-22 ArtNo.20787
◆<星>9月の国産非石油製品輸出6.8%アップ
【シンガポール】シンガポールの9月の国産非石油製品輸出は化学品と集積回路(IC)の堅調に支えられ、昨年同月比6.8%増の91億7700万Sドルをマークした。
貿易開発局(TDB)が20日発表したところによると、9月の国産非石油製品輸出の成長は、非電子製品輸出の17.5%の伸びに牽引された。しかし、電子製品輸出は低調な1.8%の伸びにとどまった。IC輸出は24.2%増と、引き続き堅調を維持したものの、シンガポールの主要な外貨獲得源のディスク・ドライブ輸出は10.2%の落ち込みを見た。しかし8月の13.9%の下降に比べ、落ち込みの速度はやや鈍化した。
エコノミストらは、国産非石油製品輸出の9月の成長率は8月の8.5%や7月の12%に及ばないものの、シンガポールの輸出志向型経済は依然として復調の軌道上にあり、懸念には及ばないとしている。以上の統計数字を発表したTDB幹部も、9月の国産非石油製品輸出の成長率を3ヶ月移動平均で見た場合9%と、理想的水準を保っていると指摘した。
国産非石油製品の5大輸出市場、米国、欧州連合(EU)、日本、香港への輸出はいずれもプラス成長を記録、特に過去16ヶ月にわたりマイナス成長を続けてきた香港向け輸出は11.8%のプラス成長を回復した。3ヶ月移動平均で見た場合対日輸出は27%、韓国輸出は45%、台湾輸出は37%と、軒並み急成長が記録され、対米輸出と対EU輸出も3.2%と6.3%の安定成長が保たれた。
国産石油製品輸出は国際価格の回復に助けられ、13億5000万Sドルと、昨年同月比27.8%成長、3ヶ月移動平均でも13.7%の成長が記録された。この結果国産品輸出は昨年同月比9.1%増の105億2700万Sドルに達し、3ヶ月移動平均では9.5%の成長となる。
再輸出は6.0%増の70億9800万Sドルを記録したが、3ヶ月移動平均では0.6%下降した。内訳を見ると、石油製品の再輸出が150%増の3500万Sドルで、3ヶ月移動平均では168%の伸びが記録された。非石油製品の再輸出も70億6300万Sドルと、5.7%アップしたが、3ヶ月移動平均では0.8%の下降を見た。
9月の総輸出は昨年同月比7.8%増の176億2500万Sドルで、3ヶ月移動平均では5.2%の増加が見られた。
これに対して総輸入は17.0%増の164億4400万Sドルで、石油輸入が60.7%増の16億9500万Sドル、非石油輸入が13.4%増の147億4900万Sドルを記録した。この結果往復貿易総額は12.1%増の340億6900万Sドルで、3ヶ月移動平均では10.4%増がマークされた。
この日記者のインタビューに応じたジョージ・ヨー通産相は、9月の貿易数字は全般に国内経済の復調を示しており、政府は先行きに慎重ながら楽観的見通しを抱いているとコメントした。(ST,BT,LZ:10/21)
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