1999-10-18 ArtNo.20743
◆<星>SCMマイクロシステムズ、ワールドワイド・ハブ開設
【シンガポール】米国ナスダック及びドイツFrankfurt Neuer Markt登録の米系電子コンポーネント製造業者SCM Microsystemsは、シンガポールを国際製造業務を統括するハブにする計画だ。SCMは15日、Kaki Bukit Viewに設けた3500平米の同社にとって唯一の自前の製造施設をオープンした。
SCM Microsystems AsiaのTan Tai Chew重役(ED)によると、タン氏が1994年に仲間と設立したIntellicard Systemsは昨年6月SCMにより買収され、目下SCMのアジア業務の運営を引き受けている。
SCM Microsystems AsiaのAllan Phua重役(GM)によれば、カキ・ブキ・ビュー工場ではSCMの全ての高付加価値製品の製造が手がけられる。ちなみに低付加価値製品の製造は台湾、中国、マレーシアの業者に委託されている。SCMはシンガポールのハブを通じてアウトソーシングされたこれらの国における製造業務を監督する計画だ。SCMは向こう2年間にシンガポールの製造施設に1000万Sドルを投じる。同額には不動産コストや人件費は含まれていない。また同期間にシンガポールのスタッフは現在の80人からおそらく150人に増員される。
シンガポール工場では例えば視聴者がデジタルTVにアクセスするのを制御する電子モジュール等が製造される。SCMはこの他スマート・カード技術、オンライン・セキュリティー・サービス等に関わる電子製品の製造を手がけており、30以上の特許権を保持している。
一方、インテリカードは創設当初から利益を計上、1995年以降は毎年2倍の利益を計上してきた。昨年の営業額は2100万Sドルで、SCMのアジア・ユニットになった今年の営業額は4000万Sドルに達する見通しだ。
1997年にナスダックとFrankfurt Neuer Marktに登録されたSCMの時価総額は合計7億米ドル前後で、米国のチップ・ジャイアンツ、インテル、フランスのスマート・カード会社Gemplus等がSCMに出資している。シンガポール・テクノロジーのベンチャー・キャピタル子会社Vertexは当初SCMに5%出資していたが、昨年同シェアを売却した。(BT:10/16)
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