1999-10-13 ArtNo.20698
◆<星>FJベンジャミン、メディア・ビジネス進出で株価急騰
【シンガポール】シンガポールの地元高級衣料品小売り業者FJ Benjamin Holdingsは11日、CD-ROM製品“DigiCard”のアジア太平洋/北米地域における製造・流通権を有するNextMediaの20%の権益を160万米ドルで買収すると発表したが、同発表に先立って日頃値動きの少ない同社株が37%も値上がり、メディア・ビジネスのカンフル効果を見せつけた。
ネクストメディアにはスイスのマルチメディア出版業者MIE Systemsと米国の投資銀行Hambrecht & Quist傘下のH&Q Asia-Pacificが、各55%と25%出資しており、ネクストメディアの出版計画は2年内に実行される。FJベンジャミンのフランク・ベンジャミン社長兼CEOがそのステートメントの中で明らかにしたところによると、ネクストメディアへの出資は、ライフスタイル・ビジネスを志向する同社の事業戦略の一環である。ネクストメディアはFJベンジャミンがEコマースを含むライフスタイル・ビジネスに進出する窓口になる見通しだ。FJベンジャミンは60%出資するFJB MultiMedia (Asia)を新設し、DigiCardのマーケッティング/流通業務を手がける。残りの40%のシェアはネクストメディアとMediaCarD(市場コンサルタントColin Theseira氏所有企業)が35%と5%引き受ける。
ネクストメディアは年間最大3000万ユニットのDigiCardの製造を目指し、SMサミットと最近合弁を組んだ他、アジア各地に製造拠点を設け、2001年までにDigiCard2億ユニットを製造する計画だ。目下日本の家電メーカーへの納入交渉も進めている。
FJマルチメディア(アジア)は、操業初年度(12ヶ月)に最低1000万カードを製造、80万~200万Sドルの税引き前利益を実現できる見通しだ。(ST,BT,LZ:10/12)
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