1999-10-12 ArtNo.20685
◆<馬>3タイクーン、首相談話に励まされロビー外交に拍車?
【クアラルンプル】マレーシア政府が国内銀行業の再編に本腰を入れる中で、傘下銀行の生き残りを目指すビジネス・タイクーンQuek Leng Chan、Azman Hashim、Abdul Rashid Hussain3氏の動向が注目されている。
マハティール首相が先週、6行を超えるアンカー・バンクを許容する意向を表明したことからタイクーンらのロビー外交に拍車がかかっているが、首相談話は、国内58行(社)の金融機関をアンカー銀行6行の下に統合すると言う中央銀行やダイム・ザイヌディン蔵相の努力に水を差すものと見られている。
クェック氏のホンリョン・バンク、ラシド氏のRHBバンク、アズマン氏のアラブ・マレーシアン・バンクは何れも7番目のアンカー・バンク・ステータス獲得を図っている。
ホンリョン・グループの幹部は、政府の財政支援も必要とせず、強力な管理能力を有するホンリョン・バンクは当然アンカー・バンクのステータスを得る資格を有すると語る。ホンリョン・バンクがアンカー・バンク・ステータスを獲得できなかったのは、クェック氏とアンワル前副首相の親密な関係が災いしたものと見られている。ホンリョン筋は、仮にマレーシアのビジネス環境が好ましくないなら、クェック氏は域内の他の如何なる国でも用意に再出発することができるとしている。
地元マスコミと親密なアズマン氏(60)は1970年代に頭角を示したエスニック・マレイ・エンタープラナーの草分けで、アラブ・マレーシアン・グループはサラワクのウタマ・バンキング・グループと組んで、アンカー・バンク・ステータスの獲得を図っているとされる。
ラシド氏のRHBバンクはクオンイク・バンクを買収後、大型損失を出したサイム・バンクをアジア金融危機の最中に買収、一躍国内第3の銀行グループになった。同行幹部はマレーシア銀行業統合への貢献とその規模から言って当然、アンカー・バンクのステータスを認められてしかるべきだと主張している。(BT:10/11)
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