1999-10-12 ArtNo.20684
◆<星>デュポン、今年のアジア太平洋売り上げ15%アップ予想
【シンガポール】米国の総合化学企業デュポンはアジア太平洋地域売り上げが今年15%の成長を見るものと予想している。
デュポンのCharles Holliday会長兼CEOが7日トゥアスで催された1億7000万Sドルの第2Lycra工場の開所式の席上語ったところによると、アジア太平洋地域売り上げは、昨年の250億米ドルの営業額に約10%貢献した。昨年のグループ利益は47億米ドルだった。昨年の域内売り上げはアジア経済危機の影響で横這いにとどまったが、アジアの既製服市場は急速に復調しており、同社はこうした上げ潮に乗じる計画だ。
デュポンのSteven McCracken重役(Lycra担当)によると、域内、取り分け中国、日本、インドの繊維産業は、消費者需要の拡大で急成長を遂げようとしており、域内市場はLycraの世界売り上げに20%貢献している。Lycraは4~7倍に引き延ばされた後、元の寸法に復帰する弾力性を有し、自然繊維や合成繊維とミックスしてこれらの繊維の弾性を強化するのに用いられている。
デュポンはビジネスの地理的管理を、バリュー・チェーンを通じた管理に再編しているが、肌着、水着、スポーツ・ウェア等のグローバル・バリュー・チェーンはアジアにより牽引されている。このため同社はシンガポールの製造能力を2倍に拡大しただけでなく、中国のLycra工場のキャパシテーも50%拡大する計画と言う。(ST,BT,LZ:10/7)
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