SEAnews 1999-10-12 ArtNo.20683

【シンガポール】ＩＢＭは45日以内にそのネット・コマース・ユーザーにディスカウント・ショッピングが楽しめるリングキャッシュ・サービスを提供するよう勧告する方針だ。
ＩＢＭアジア・パシフィックのTom Kendra副社長(ｿﾌﾄｳｪｱ担当)によると、全世界の数千の企業がＩＢＭのネット・コマース・ソフトウェアを用い、インターネットを通じた製品の販売を行っている。
リングキャッシュは、サンフランシスコからサンノゼに向かう途中のMediaRing.com(ｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙのｲﾝﾀｰﾈｯﾄ企業)職員4人が交通渋滞で立ち往生した車の中で思いつき、翌日弁護士を通じて特許申請を行ったアイデア。同社のソフトウェアを利用してインターネット電話中のユーザーが、パソコン(PC)モニター上にフラッシュされる広告をマウスでクリックすると、Ｅクーポンが当たり、これを電子ウォレットに保管しておき、ネットショッピングの際に利用すればディスカウントが提供されると言うもの。
メディアリングのNg Ede Phang重役(CEO)によれば、こうすることにより、インターネット・テレフォニー、インターネット広告、インターネット・ショッピングをセットにして販促できる。
国家科学技術局(NSTB)のTeo Ming Kian会長によると、ＩＢＭとメディアリングの提携は、多国籍企業のプレゼンスが圧倒的なシンガポールにとってプラスになる。大手企業は才気煥発なスタートアップと手を組むことにより新市場を開拓でき、スタートアップは大手企業が保持する市場ネットワークを梃子にそのアイデアをダイナミックに実行できる。シンガポールはＩＢＭとメディアリングの提携に象徴されるような大企業とスタートアップの提携を奨励していくと言う。(BT:10/11)