1999-10-05 ArtNo.20608
◆<星>電子取引のecQuaria、海外証取上場目指す
【シンガポール】Kent Ridge Digital Labs (KRDL)から昨年12月にスピンオフしたEコマース会社“ecQuaria”は創設後1年に満たないにも関わらず、既に利益を上げ、外国証取に上場することを検討している。
ecQuariaの共同創設者でもあるFoong Wai Keong重役(CEO)によると、同氏とパートナー4人はいずれも地元ソフトウェア研究機関KRDLの出身者で、5人はecQuariaを2年内に上場させることを計画している。第1志望はナスダックだが、シンガポールにおける上場もオプションの1つ。
ecQuariaはEコマース進出を目指す企業にecBeansと命名されたJavaベースのソフトウェアを提供している。オープンJavaプログラミング言語をベースとしたecBeansはEコマース・ソフトウェア・モジュールを容易に企業のITシステムに統合できる。
今年末までには、シンガポールだけで月間200万Sドルの売上が見込める。目下同社はタイの大手企業にecBeansの売り込みを図っている。来年末までにはタイ、韓国、台湾、フィリピンにecBeansのローカル・バージョンを売り込む計画だ。
アジアにEコマース時代の到来が見込まれることから、同社の域内ビジネスも急成長を遂げる見通しだ。向こう12カ月以内に蘇州工業区に工場を設け、当面10人を雇用、製造業務は中国に移転、シンガポール本社はデザインに専心する。
また2001年初頭にシリコン・バリーにオフィスを開設する。その実今年7月には既にFriendMe.comと称する子会社をシリコン・バリーに設立、1つのウェブ・サイトをサーフしながら、他のサイトとインターラクトすることを可能にするCliqueMe.comと言うウェブ・ブラウザー・ソフトの提供を開始した。FriendMe.comのCEOを兼ねるフー氏によれば、FriendMe.comをecQuariaの代わりに米国市場に上場させる可能性も検討している。
ecQuariaには、シンガポール拠点のベース・プレート・メーカーMMI Holdingsが20%、政府機関が13%、またFriendMe.comにはMMIが7.5%、Temasek Holdingsが5%、民間エンジェル投資家が7.5%、それぞれ出資していると言う。(BT:10/4)
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