1999-10-04 ArtNo.20590
◆<星>PCS、エチレン製造能力拡張にUS$7千万投資?
【シンガポール】住友化学に率いられる日系コンソーシアムとシェル・オーバーシーズ・インベストメンツBVの対等出資合弁会社ペトロケミカル・コーポレーション・オブ・シンガポール(PCS)は、今月中にもエチレンの製造能力を17%拡大する7000万米ドル余の投資プロジェクトの実行の可否を決定する見通しだ。
消息筋が先週木曜語ったところによると、関係プロジェクトは2001年半ばまでに新プラントのエチレン年産能力を60万トンに8万5000トンほど拡大しようと言うもので、PSC取締役会は数週間以内に方針を決定するものと見られる。PCSの設備拡張が実行されるならシンガポールの石油化学ハブ、ジュロン島における少なからぬ新プロジェクトが、原料の供給を保証され、離陸することができる。
今回の拡張計画はPCSの2度目のデボトルネック計画で、同社は7月に第1プラントの生産能力を2万5000トン拡大、年産能力を47万5000トンに引き上げたばかり。同コストは2500万~3000万Sドルと見られる。同プロジェクトは1997年4月に20億Sドルを投じた第2エチレン・プラントが稼働して以来の主要な拡張プロジェクトと言える。
PCSとシェルは今年3月、1億Sドルを投じ来年6月の稼働を目処にコンデンセート・スプリッターを建設すると発表しており、同施設はパイプラインでエチレン・プラントにリンクされる。
PCSの設備拡張が実行され、エクソン・ケミカルの20億Sドル・プラントが来年末に操業を開始するなら、ジュロン島におけるエチレン不足の懸念は払拭される。ちなみに2002年下半期に稼働するシェル/BASF AGの5億Sドル合弁事業は、年間12万トンのエチレン原料を必要とすると言う。(BT:10/2)
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