1999-10-01 ArtNo.20580
◆<馬>銀行、業界再編計画の第1関門クリア
【クアラルンプル】アラブ・マレーシアン・バンクBhdとバンク・ウタマBhdが木曜(9/29)、アンカー・バンク6行中の1行、プルウィラ・アフィン・バンクと覚書を交換したことにより、マレーシア国内の全ての地場銀行が合併に関する覚書に調印したことになり、中央銀行により定められた9月30日のデッドラインはクリアされた。
しかしアナリストらは2000年4月1日までに完成することが目指されている国内銀行の合併再編計画の全プロセスの中で、覚書の交換は最も容易な第1ステップに過ぎないと評している。それによると、最も困難なのは買収価格の算定と支払いであり、銀行らは11月15日までに関係調査を完了し、12月31日までに売買契約に調印するよう求められているが、これらのデッドラインをクリアするのは、遙かに困難が予想される。
仮にフェアな買収価格が設定されないなら株主らはその受け入れを拒否するだろうし、時価は決してフェア・バリューとは言えない。アナリストらによれば、現在の市況から見て時価の1.3~1.5倍がフェア・バリューに近いと言えるが、上場銀行に関してはその倍率は1.8倍に達する。
また売買価格で合意が得られたにしても、アンカー銀行が資金不足を社債発行により補えば、デット・ポジションは極端に悪化する。また株式を発行すれば、既存株主の持分は大幅に希薄化すると言う。(MBT,STAR,ST,BT:9/30)
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