SEAnews 1999-09-30 ArtNo.20560

【シンガポール】シンガポールの契約製造業者ナットスチール・エレクトロニクスLtd(NEL)はコンパック・コンピューター・シンガポール工場のプリント基板アセンブリー(PCBA)生産ラインの買収に失敗した。
コンパック・アジアのK.Y.Wong重役(MD)が28日語ったところによると、同社はＮＥＬのライバル、Flextronics InternationalにＰＣＢＡラインの買収を条件にＰＣＢの継続納入を認めたと言う。
コンパックは先月シンガポールにおけるＰＣＢＡの製造をストップする方針を発表、ＮＥＬは同生産施設の買収に関心を表明していた。
シンガポールで創設された米国拠点の契約製造業者フレクストロニクスは先週末、コンパックがこれまでシンガポールで製造していたインテル・ベース・サーバー用ＰＣＢＡの製造契約を獲得したと発表したが、生産ラインそのものを買収することは触れていなかった。
ウォン氏によると、売却された施設は平均年齢3年のＰＣＢＡ生産ライン16本から成る。同氏は取引の詳細に触れなかったが、通常この種の生産ラインの価格は1本当たり150万～200万米ドルとされる。
業界消息筋によると、ＮＥＬはコンパックの生産ラインの部分的な買収に関心を寄せていたが、コンパックは一括売却を希望していた。このため最初から交渉が破談に終わる可能性が存在したと言う。
ＮＥＬはコンパックに対する既存のデスクトップ・コンピューター・マザーボード納入契約は影響を受けないとしており、アナリストらもコンパックの生産ラインをフレクストロニクスに奪われたことは、ＮＥＬの業績や株価には影響しないと評している。(BT:9/29)