1999-09-29 ArtNo.20550
◆<馬>7月の投資承認額7.9%ダウン
【クアラルンプル】マレーシアの7月の投資承認額は8億3820万Mドルと6月の9億990万Mドルに比べ7.9%下降した。
通産省が27日発表したところによると、年初7カ月の累積投資承認額は425件93億6000万Mドルで、内77%に相当する72億400万Mドルが外資、地元資本は23%を占めた。製造業プロジェクトの場合、認可から実際の投資が行われるまでに6~18カ月を要する。製造業はマレーシアの国内総生産のほぼ3分の1を占めている。
マレーシア当局は昨年同期の投資承認額を示していないが、昨年通年の承認額は264億Mドル前後で、単純計算すると7カ月では154億Mとなり、今年初7カ月の93億6000万Mドルは昨年をかなり下回る。マレーシアの国内総生産は今年第2四半期に4.1%の成長を遂げ、昨年のリセッションから顕著な回復を見たが、もし投資の減退が持続するなら、経済の復調にも影響が出そうだ。
ちなみにMドル相場は近隣諸国通貨に比べ実勢より低く抑えられており、製造業者がマレーシアで労働者を雇用したり、土地を購入したりする際のコストは低めになっている。マレーシア政府は昨年9月11日にMドルの対米ドル相場を1米ドル=3.80Mドルに固定したが、それ以来韓国のウォンは12%、フィリピン・ペソは6.3%、台湾元は9.4%強化している。このため過去数ヶ月、ウェスタン・デジタル、コマッグ、その他の製造御者がマレーシアに製造拠点を移転している。
一方、国連貿易開発会議がこの日クアラルンプルで発表した“世界投資報告1999”によれば、アジア全体が1998年に受け入れた外国直接投資(FDI)は前年比11%下降したが、マレーシアでは前年の51億米ドルから37億米ドルに27%の落ち込みを見た。しかし製造業部門に対する外国直接投資に限っては34億米ドルと、前年比14%の増加を見ている。またマレーシアの1997年のハイテク製品輸出は374億5000万米ドルと、国民1人当たりでは、シンガポール(US$729.3億)、中国、韓国に次ぎ、4位にランクされた。(ST,MBT,NST:9/28)
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