1999-09-29 ArtNo.20545
◆<星>モニター製造の台湾企業TPV、SES/香港証取に同時上場
【シンガポール】中国を製造拠点とする世界第4位のコンピューター・モニター製造会社TPV Holdingsは27日、シンガポールと香港両証取上場を目指し、増資後の総発行株式の25%に相当する3億株(新株2億/譲渡株1億)を公開した。
二次上場されるシンガポールでは7700万株が1株0.266Sドルで公募され、また6925万株が1株1.2019HKドル(予想純益を基準にした株価収益率8.3倍)で私募にかけられた。一次上場される香港では、2850万株が公募、1億7955万株が私募にかけられ、発行価格はいずれも1株1.2019HKドル。また従業員用に1500万株が留保された。大華銀行(UOB)がシンガポールにおける引受幹事と私募エージェントを務め、Yuanta Securitiesが香港におけるスポンサーとマネージャーを引き受けた。私募分に関してはシンガポールと香港の双方で応募超過が記録された。
台湾でTVセットの製造からスタート、1988年にモニターの設計/製造を開始したTPVは、1990年に福建省福清に工場進出し、1997年にはBeijing Orient Top Victory Electronics Coと48:52の合弁で北京に工場を設けた。
Jason Hsuan会長によると、目下14~19インチのモニターとスキャナーの製造を手掛けており、モニターの製造では数年内に世界のトップに立てる見通しだ。
昨年の営業額は3億8900万米ドル、純益は1400万米ドルを計上、今年は売上5億8000万米ドル、純益2090万米ドルを見込んでいる。ネット・マージンは4%で、来年の予想営業額は7億米ドル。主要顧客にはIBM/ヒューレット・パッカード/シーメンス/レジャンドが含まれ、欧州/北米/中国3市場にほぼ均等に製品を供給している。
同社は大陸を製造拠点にしているため、最近の台湾地震の影響は受けない。目下モニター生産の60%は台湾企業が手掛けていることから、かえって同社の受注が増える可能性もあると言う。(ST,BT:9/28)
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