SEAnews 1999-09-24 ArtNo.20505

【クアラルンプル】マレーシアの中央銀行は21日、外国投資家がその資金を国外に引き上げる際キャピタル・ゲインに課される資本逃避税を一律10％にすると発表、資金管制を一段と緩和した。
これまでは、資本逃避税が導入された今年2月15日以降にマレーシアの証券市場に投資された外資が1年内に海外に持ち出される際は30％、1年以降に持ち出される際は10％のキャピタルゲイン税が課されていたが、即日一律10％に改められた。
それだけでなく、海外に持ち出される投資の元金には、如何なる税も課されない。これ以前には、今年2月15日以前にマレーシアの株式市場に投資された外国資金が、7ヶ月を経ずに海外に持ち出される際には30％、7カ月以降9ヶ月以前に国外に持ち出される際には20％、9カ月以降12ヶ月以前に国外に持ち出される際には10％の税が課され、12カ月以降に持ち出される場合には税は課されないと規定されていた。
中央銀行の発表によれば、資金管制が導入された1998年9月1日から資本逃避税が導入される前日今年2月14日までの間にマレーシアの証券市場に流入した外資は一律1998年9月1日に流入したものとして処理するため、その元金には如何なる税も課されない。
外国ファンド・マネージャー、取り分け定期的に資本利得を海外に送金する必要のあるファンド・マネージャーは、上記の2本建ての資本逃避税に伴う手続き上の煩雑さに不満を訴えてきた。
中央銀行の以上の発表を受け、今月初以来低調な商いが続いていたクアラルンプル証取(KLSE)の総合株価指数は直ちに29ポイント(4.12%)ジャンプ、739.3をマーク、出来高も2倍以上の2億8500万株に達した。(NST,MBT,STAR,ST,BT,LZ:9/22)