1999-09-24 ArtNo.20501
◆<星>イーストマン、US$2億オキソ化学工場オープン
【シンガポール】米国の化学会社Eastman Chemicalは22日、ジュロン島に2億米ドルを投じて設けたオキソ化学工場をオープンするとともに、需要次第では新プラントの製造能力を2倍に拡大する可能性を示唆した。
イーストマンのEarnie Deavenport Jr会長兼CEOによると、最近の製品価格の回復は興奮させられるが、拡張計画を実行するには一層の回復が必要とされる。現在のマージンは新規投資を正当化するには不十分で、シンガポールにおける設備拡張の可否はアジア経済の回復の度合いにかかっている。
加えて急上昇する原油価格がマージンを縮小させている。原油価格は過去6カ月間に1バレル11米ドルから23~24米ドルに上昇した。原油価格の値上がりが、ゆっくりしたペースなら値上がり分に、僅かなマージンを上乗せして顧客に転嫁できるため、化学会社にとってはメリットがある。しかし原油価格が急騰した際には、コスト上昇を顧客に転嫁するゆとりがなく、かえってマージンは縮小する。
いずれにしても同社製品に対するアジアの需要は良好なため、当面はボトルネックの除去を通じて新規需要に応じる。しかし新たな種類のデリバティブの供給を考える際には、ボトルネックの除去だけでは解決できない。このためさらに15万トンのオキソ生産ラインの増設を検討している。
新プラントは年間15万トンのオキソ・アルデヒドを生産できる他、世界的スケールの2エチルヘクサノールとnブタノールの製造施設を擁する。樹脂やコーティング/ビニール原料の製造用に3種の特殊ディリバティブも生産されると言う。(ST,BT,LZ:9/23)
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