1999-09-23 ArtNo.20485
◆<星>トムソンCSF、Avimoの24.9%権益買収
【シンガポール】フランスの国防電子企業トムソンCSFは20日、シンガポール証取(SES)上場の国防産業企業Avimo Holdingsの24.9%の権益を英国企業Alvisグループから9500万Sドルで買収すると発表した。
同買収価格は1株当たり3.60Sドルと、この日のAvimoの終値2.30Sドルを1.30Sドル、あるいは57%上回っている。トムソンCSFはAlvisから残る17.1%のAvimo持分を同価格に利子(12カ月ものSドル定期預金金利上乗せ1.8%ポイント)を上乗せして買い増すオプションも認められている。同オプションは最初の取引完了後4カ月目から14カ月間に実行でき、実行すれば、トムソンCSFのAvimo持分は42%にアップ、同時に公開買付義務が生じる。
しかし、トムソンCSFはAvimoのSES上場資格は維持する方針で、50%を超えるシェア取得には関心がないとしている。
全世界に1350人の従業員を擁するAvimoは、電子光学関連の軍用・民用の部品/装置/システムを強味とし、シンガポールと英国の他、欧州/米国/オーストラリアに業務拠点を有する。
Avimoの半期業績は売上が9400万Sドルと4%下降したものの、純益は24%増の900万Sドルを記録した。
今回のAvimo買収でトムソンCSFの英国電子光学市場におけるシェアは40%に達し、ブリティッシュ・エアロスペースと肩を並べる。またトムソンCSFの電子光学年間営業額は5億1700万ユーロ(S$9.143億:総売上の8.3%)と、Lockheed Martin and Raytheonの予想年収8億2000万ユーロに対抗できる。
トムソンCSFのDenis Ranque会長によると、電子光学は同社ビジネス全体の戦略的部分を成し、この方面の投資は同社の競争力を強化する。
一方、AlvisのNick Prest会長によると、同社はその重心を軍事車両や軍事地上システムにシフトしており、トムソンCSFから提示された価格を配慮した結果、Avimoの少数権益を手放す時機と判断したと言う。(STBT:9/21)
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