1999-09-22 ArtNo.20480
◆<印度>地元科学者、大記憶容量のバイオチップ開発目指す
【ニューデリー】カルナタカ州バンガロール拠点の科学者はバクテリアのタンパク質とレーザーを用いてROM(読み出し専用の半導体メモリ)の300倍の記憶容量を備えたバイオチップの開発を計画している。
インディアン・インスティテュート・オブ・サイエンス(IISC)の研究者K P J Reddy氏がバイオエレクトロニクス会議の席上語ったところによると、ポリマーと混合されたタンパク質がバイオチップの主要原料となり、レーザー光線はデータの読み書きに用いられる。バクテリアロドプシン(光エネルギーを化学エネルギーに変換する蛋白質)は緑や赤のレーザー照射を受けるとその生体が変化するため、オプティカル・メモリーの理想的な媒体と言える。こうした生体変化は、データをチップに書き込む際のキー・ディジット0と1として表現できる。
この種のバイオチップはコンピュータ・メモリの拡張に用いることができる。過去10年間にプロセッサーのスピードは1000倍に加速したものの、メモリの容量は10倍に拡大したに過ぎず、メモリ・スペースの飛躍的拡大が必要とされている。このためバイオチップは有力なオプションと言う。(ET:9/20)
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