1999-09-22 ArtNo.20473
◆<星>デュポン、アジアにおけるナイロン・ビジネス縮小
【シンガポール】米国の化学企業デュポンのナイロン部門はアジアにおける既存合弁事業から撤退、約6億米ドルの新規プロジェクトをキャンセルもしくは棚上げする方針だが、シンガポールにおける業務は影響を受けないと言う。
デュポンのナイロン部門の第2四半期利益は原料コストの上昇と既製服等のナイロン製品に対するアジア需要の減退で、20%下降した。このためデュポンはアジアにおけるナイロン・ビジネスの成長見通しを下方修正するとともに、ナイロン事業支出を世界的に1997年の半分のレベルに縮小、コストの削減と利益アップを図る。デュポンは6月には1400人の整理とポリエステル製造ラインの閉鎖を発表していた。
デュポンのEd Reiff重役(アジア太平洋地域ナイロン・ビジネス担当取締役)によると、一部のナイロン・ユニットの資産は帳簿抹消されるが、シンガポールにおける営業は長期性のもので、これまで通り続けられる。
デュポンはシンガポールのSakra島に1億6000万SドルのZytel nylon製造施設と6億5000万Sドルのアジピン酸工場を有し、両者合わせて375人を雇用しているが、両プラントの生産は削減されないと言う。
シンガポールの複数の工場に累積14億米ドルを投資しているデュポンは、チャンギ・ノースに6000万米ドルを投じ、コンピューター・チップ産業向けフォトマスク工場の建設も予定している。(BT:9/17)
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