1999-09-22 ArtNo.20469
◆<星>NEL、中国/ハンガリー/メキシコで製造業務拡張
【シンガポール】シンガポール拠点の電子契約製造業者ナットスチール・エレクトロニクスLtd(NEL)は、向こう1年内に2000万~3000万Sドルを投じて中国、ハンガリー、メキシコにおける工場床面積を60万平方フィート拡張、予想される需要の拡大に対応する。
NELのチャイ・イーメン財務担当重役(CFO)によると、中国では30万平方フィート、ハンガリーのブタペストでは10~20万平方フィートの拡張が計画されている。2カ月前に稼働したブタペスト工場は目下生産ライン2本のみだが、最終的に10本に拡大される。生産ライン1本当たりのコストは200万Sドル前後と見積もられる。
NELは生産業務に照準を合わせ、直接支援業務を手掛けないが、この種の企業に投資、そのサービスを確保する。同戦略の下、関係企業の買収は今年内にほぼ完了し、中核ビジネスと支援部門の完璧な補完態勢が構築される。
例えばNELは最近台湾の店頭市場登録企業Shuttle Incと提携、後者の10%のシェアを2100万Sドルで買収した。今後さらにデザイン方面の企業数社と同様な戦略提携を結ぶ方針で、目下アジアや米国の関係企業と商談を進めている。
今年初NELが2億5000万米ドルを起債した際、市場筋は企業買収の資金に当てられるものと予想したが、NELはこの内なお1億米ドルに手をつけていない。
向こう数カ月電子産業は25~30%の成長が見込まれるが、NELは少なくとも同水準の事業拡張を目指している。
過去2カ月タンタル・キャパシタ、メモリ・チップ、集積回路(IC)等の供給逼迫が生じており、アナリストらは電子契約製造業者も影響を被るものと見ている。この点についてチャイ氏は、携帯電話やパソコン(PC)業界に影響が出ているが、NELの業務にどの程度影響するかまだ把握していないと語った。(LZ:9/20)
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