1999-09-13 ArtNo.20381
◆<星>不動産開発のFEO、ハイテク起業家育成センター開設
【シンガポール】シンガポールのトップ不動産開発会社ファー・イースト・オーガニゼーション(FEO)傘下のオーチャード・パレード・ホールディングズ(OPH)は10日、地元のEコマース企業Plan-B Technologiesと90:10の出資率で当初資金300万Sドルのシンガポール初の情報技術(IT)インキューベーション・センター“OPH-POInT.ic”を開設すると発表した。
国家科学技術局(NSTB)から“インキューベーション・マネージメント・カンパニー”の認定を受けた3社中の1社、プランBテクノロジーズは先月、NSTBとやはり300万Sドルのテクノロジー・ファンドを設立している。
OPHのLeong Horn Kee重役(MD)によると、インキューベーション・センターは、OPHが開発したユノス・テクパーク内に設けられ、スタート・アップ企業には優遇賃貸料がオファーされる。また柔軟な賃貸料スキームが設けられ、キャッシュや株式、あるいはこれらのコンビネーションによる支払いを認められる。スタートアップはシンガポーリアンである必要はないが、シンガポールを拠点にせねばならない。ITイニシアチブは新たなビジネスの展望を開き、IT及びEコマースは同社の不動産物件の付加価値を高める。またFEOグループは今回のスキームを通じて顧客ベースを拡大することもできる。
Vickers Ballasのアナリストは、「OPHの試みは新機軸と言え、注目されるが、ITにしろEコマースにしろ不動産ビジネスとは全く異質なボールゲームであり、どこに接点を求めるか、新ビジネスをグループの経営戦略全体の中でどのように位置づけるかが問題」と指摘した。(BT:9/11)
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