【東京】日本マレーシア協会が7日東京で主催したシンポジウムの席上、マレーシア中央銀行のTan Sri Ali Abul Hassan Sulaiman総裁は、円をアジアの共通通貨にするよう提案した。
それによると、世界が米州/欧州/アジアに三極化する中で、通貨も三極化する必要が生じている。欧州にはユーロが、北米自由貿易協定(NAFTA)諸国には米ドルが存在するが、アジアは未だ共通の通貨を持たない。
アジアは依然として投資と貿易の双方で米ドルに依存しており、また円相場は米国の政策の如何で変動し続けて来たことから、円建てソフト・ローンの提供を受けたアジア諸国はしばしば窮地に立たされた。
このため日本は円の国際化を促進すると同時に、アジアとの協力領域においてよりダイナミックで、高度な役割を担うことが求められる。強力な日本の役割がニュー・アジアの要になる。欧州ではドイツが、NAFTA諸国では米国が、同役割を担っていると言う。(STAR:9/8)