SEAnews 1999-08-30 ArtNo.20252

【ニューデリー】インドの7月の鉄鋼生産は188万2000トンと、昨年同月の162万2600トンから15.75％の成長を見、鉄鋼産業の市況回復を窺わせた。
鉄鋼省の発表によれば、年初4カ月(4-7月)の鉄鋼生産は803万トンと、昨年同期を7％上回った。国内鉄鋼生産は昨年度0.7％の落ち込みを記録しており、今年度に入って以来のパフォーマンスは同業界にとっては吉報と言える。特に年初4カ月の輸出は昨年同期の64万1000トンから70万5000トンに10％の成長を見た。
しかし年初4カ月の国内鉄鋼消費は742万5000トンと、僅か1.2％の成長にとどまった。
以上の消費量は国内生産量と輸入量の合計から輸出量を差し引いて算出されたものだが、鉄鋼製品在庫レベルの縮小も考えれば、実際の需要の復調はもっと大幅なものと言える。
建設／資本財／エンジニアリング製品／自動車／大型家電製品等の主要領域の過去数ヶ月来の成長は、鉄鋼製品需要と密接に結びついている。何故なら鉄鋼製品はこれらの領域の主要な原材料となっているためである。
特に建設部門の好調が大きく影響しているものと見られ、同期にはセメント生産も22％増の3096万トンに達した。昨年の鉄鋼産業の不振の主因も、建設業況の低調に伴うものだった。(BL:8/28)