SEAnews 1999-08-30 ArtNo.20242

【シンガポール】シンガポールの7月の製造業生産は、海外における電子製品と化学製品に対する引き続く強い需要に支えられ、昨年同月比17.4％の目覚ましい成長を遂げた。特に製造業生産の半ばを占める電子産業は、34％の驚異的な伸びを見た。
経済開発局(EDB)が26日発表したところによれば、7月の製造業生産は3カ月移動平均で見ると、一層大幅な18％の伸びが記録された。
域内の強い需要から通信機器の生産が目覚ましい成長を遂げた他、米国方面の新規受注から、半導体生産の成長も加速、ローコスト・ディスク・ドライブの対米ユニット輸出も拡大した。しかしながら多くの電子製品が深刻な値下げ圧力に直面した。
電子生産は年初7カ月には20.7％の成長を遂げており、電子業のこうした活況は、国内総生産(GDP)の第2四半期の6.7％、上半期の3.7％の予想外に好調な成長の主因になった。
シンガポール製造業の新星、化学産業も7月には、20.8％の成長を見、中でも医薬品、特殊化学が成長の牽引役を務めた。化学部門は製造業生産の5分の1を占めている。医薬品部門の7月の生産は、昨年同月比2倍に成長、産業用特殊化学品の生産も添加剤／高純度電子化学品／食品調味剤／芳香剤に対する域内需要の急増で45.6％の伸びを見た。しかし石油化学品の生産は石油化学コンプレックスの保守に伴う操業停止に祟られ28％の落ち込みを見た。
エンジニアリング部門は依然として不振から抜け出せず、精密工学部門が5.7％のプラス成長を保ったものの、プロセス・エンジニアリングと運輸機器部門は－14.7％と－4.7％の落ち込みを見、全体で1.1％の下降を記録した。
これにより、製造業は8カ月連続プラス成長を見たことになり、年初7カ月の製造業生産は、昨年同期比11.5％の成長を記録した。製造業生産は、ＧＤＰの4分の1を占め、金融／ビジネス・サービスとともにシンガポール経済の主要な原動力になっている。(ST,BT,LZ:8/27)