【クアラルンプル】米国拠点のエア・プロダクツ＆ケミカルズ・インクが、国内最大の工業用ガス会社Malaysian Oxygen Bhd(MOX)の主要株主として浮上したことから、ＭＯＸとライバルのSitt Tatt Industrial Gases Sdn Bhd(STIG)が合併する可能性が予想されている。
先月フランス拠点の世界最大の工業ガス会社エア・リキッドＳＡと世界第4位の工業ガス会社エア・プロダクツは共同で、英国拠点の世界第2位の工業ガス会社ＢＯＣグループに対して129億米ドルの買収提案を行った。
ＢＯＣとエア・リキッドはＭＯＸに、それぞれ28％と17％出資しており、エア・プロダクツはＳＴＩＧの70％の権益を握っている。もしＭＯＸとＳＴＩＧが合併するなら、マレーシア国内の工業ガス市場の80％以上のシェアを握る企業が誕生することになる。
ＭＯＸのDavid John Fuller重役(MD)は、「エアプロダクツがＢＯＣを買収すると言う話は知っているが、ＭＯＸとＳＴＩＧが合併すると言う計画は聞いていない」と語った。
市場筋はＢＯＣから指名されたFuller氏は、早晩エア・プロダクツ社の代表に取って代わられるものと予想している。Fuller氏はこの点に関して「自分がどこに立っているかも分からないが、それは、誰が親会社の管理権を掌握するかにかかっている」と語った。
アナリストらは「外国資本が支配権益を握るマレーシア企業は国際動向に応じて、早晩再編が加えられる見通しで、この種の再編はマレーシアの国内産業にとっては良いこと」とコメントしている。(MBT:8/24)