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1999-08-24 ArtNo.20207
◆<印度>6月の対米鋼材輸出、顕著に下降
【ニューデリー】インドの米国向け鋼材輸出は6月に、昨年同月比1674万米ドル以上の落ち込みを見た。
鉄鋼省筋によると、6月の対米鋼材輸出は昨年同月の6万6173トン/2166万米ドルから5973トン/492万米ドルに額で77%下降した。以上の数字は米国商務局(DOC)発表の統計に基づいている。
5月には3万9485トン/905万米ドルが輸出されており、6月の輸出トン数は前月に比べても85%下降している。また1999年1-6月の対米鋼材輸出は4522万米ドルで、これも昨年同期の6379万米ドルを29.1%下回った。
とは言えDOCの統計は米国港湾に到着した段階の数字であり、6月の米国サイドにおける輸入量の落ち込みは、3~4月の間の注文によるものと考えられ、インド・サイドの統計を照らし合わせて見る必要がある。
確かにインド産鋼材に対して反ダンピング税が課されるケースが増えているものの、米国の保護政策のみでは、こうした対米輸出の落ち込みを説明することはできない。
インド鉄鋼メーカーが輸出先を米国市場から東南アジアに転換した可能性が考えられる。東南アジア向け鉄鋼輸出価格は改善しているものの、米国と東南アジアの価格差はそれほど大きくない。したがってインド鉄鋼会社が戦略的に輸出先の多角化を図った可能性が窺える。当然、また1999/2000年度予算に盛り込まれた住宅建設奨励策等で国内需要が拡大したことも理由の1つと見られる。(THBL:8/21)
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