1999-08-23 ArtNo.20187
◆<馬>Mドル固定相場制は2年間維持:中央銀行
【クアラルンプル】中央銀行のゼティ・アフタル・アジズ副総裁は19日、Mドル相場を1米ドル=3.80Mドルに固定した措置は当初から2年間維持することを予定していたと述べ、短期的に調整や変更を加える考えのないことを改めて確認した。
ゼティ女史はMドル相場の過小評価は10%未満であるとし、同相場を維持する中央銀行の強い姿勢を示した。
また外国ポートフォリオ投資に国外逃避税を課す措置についても、緩和する計画のないことを明らかにした。
この日のセミナーに出席した約30人のファンド・マネジャーらの一部の者は、マレーシア当局の姿勢に失望したようだが、マレーシアの政策の安定を好感する向きもあった。クレジット・スイス・ファースト・ボストンのアナリストは、「Mドル相場の多少の上方修正が認められるものと期待したが、最近の域内通貨の変動や予想される人民元の切り下げを配慮するなら、際だった調整が加えられる可能性はそう大きくない」と指摘した。
通貨管制の1年間の期限が来月満了することから、50億~70億米ドルの外国ポートフォリオ投資がマレーシアから引き上げられるものと予想されているが、ゼティ女史は、この種の資金流出はマレーシア経済に深刻な影響を及ぼす恐れはないと強調した。
ゼティ女史はさらに今週水曜に発表される第2四半期の経済報告書の内容は期待通りのものと示唆した。アナリストらは今年通年の目標成長率(1%)も上方修正されるものと予想しており、アナリストら自身は通年の成長率を3%前後と予想している。(NST,BT,ST:8/20)
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