1999-08-23 ArtNo.20181
◆<星>デル、アジア本部とウェブ・ファームを香港/東京から移転
【シンガポール】パーソナル・コンピューター(PC)のダイレクト・セールで世界をリードする米国拠点のデル・コンピューターは香港からアジア太平洋地域本部をシンガポールに移転するとともに、インターネットを通じたPCの販売オフィス“ウェブ・ファーム”も東京からシンガポールに移すことを計画している。
デルのモートン・トファー副会長とジョン・レジャー社長(アジア太平洋地域担当)が19日当地で記者会見したところによると、同社は目下経済開発局(EDB)と関係問題を協議しており、税制優遇措置の適応の他、EDBの共同投資の可能性も話し合われている。
シンガポールへの移転を考える理由には低い営業コストやネット・インフラの完備の他、ペナンの製造拠点や主要市場のオーストラリアに近接していることが挙げられる。デルの世界売り上げの40%がインターネットを通じて実現されていることから、ウェブ・ファームのシンガポールへの移転の意義は大きい。目下東京のウェブ・ファームには50~100のウェブ・サーバーが据え付けられ、アジア売上の約30%がインターネットを通じて処理されている。
デルの今年第2四半期の純益は47%増の5億700万米ドル、営業額は61億米ドルを記録した。同社は米国と英国におけるPC販売ではトップに立っているが、アジア太平洋地域ではコンパック、エイサー、IBMに後れをとっている。こうした中でデル創設者のマイケル・デル重役(CEO)は向こう3年間にアジア太平洋地域における市場シェアを現在の7%から少なくとも3倍に拡大することを目指していると言う。(ST,BT:8/20)
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