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1999-08-17 ArtNo.20124
◆<星>TASの退出機に1-Netの株主構成に変化も
【シンガポール】シンガポール全国をカバーする広帯域ネットワーク“シンガポール・ワン”にインフラを提供する1-Netの株主を務めてきたシンガポール電信局(TAS)が、同プロジェクトから手を引くのを機会に、1-Netの株主構成に変化が生じるものと予想されている。
目下、資本金500万Sドルの1-Netにはシンガポール・テレコム(シングテル)が30%、シンガポール・ケーブル・ビジョン(SCV)が30%、サイバーウェイが15%、パシフィック・インターネットが15%、そしてTASの投資子会社シンコムが10%、それぞれ出資している。
TASは、電気通信事業監督機関として公正を保つ意味から、出資を引き上げる方針とされるが、消息筋は、互いに熾烈な競争を展開する既存パートナーが、同床異夢の現状を維持するのは困難と指摘する。しかしながら一方的に手を引けば、ライバルを有利にさせることになるため、撤退も思いに任せない。一つの解決策は、パートナー全員の対等出資にすること。同方式には、シンガポールの地場銀行が対等出資で設立したNETsこと、ネットワーク・フォー・エレクトロニク・トランスファー(S)の先例がある。
1-NetのMock Pak Lum重役(CEO)も、株主らの間で関係協議が進められていることを確認している。とは言え、1-Netの実質価値を評価するのは困難で、実際のところ光ファイバー・ケーブル及び通常の銅線網を所有しているのは、シングネットとSCVであり、1-NETが所有しているのはATM(非同期転送モード)スイッチのみと言うことになる。したがって1-Netの市場価値は、実際に光ファイバー・ケーブル網に対するどれほどの管理権を保持しているかにかかっている。
とは言え、インターネットの利用が急速に進む中で、最大毎秒56キロビットの転送速度を実現できる通常の電話線では、不十分で、シンガポール・ワンとそのインフラを提供する1-Netの市価は今後急騰するはずと言う。(ST:8/13)
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