1999-08-12 ArtNo.20077
◆<星>コンパック(S)、世界的人員削減に関わらず15%増員
【シンガポール】コンパック・コンピューター・コープは第2四半期の不振な業績を受けて、最大8000人(雇用総数の12%)の人員削減と、一部施設の閉鎖を発表したが、シンガポールのセールス&マーケッティング・チームは影響を受けないばかりか、少なくとも15%増員されると言う。
コンパック・シンガポール・オフィスのWong Heng Chew重役(MD)によると、ターゲット領域における人員の強化が図られ、シンガポールの中小企業市場はその1つと言う。コンパック・コンピューター・アジア・パシフィックのポール・チャン重役(MD)は、先週、この点に関して本社により発表された人員削減計画がアジア太平洋地域業務に及ぼす影響は、今のところ不明だが、好収益を上げる部門の人員が削減されるとは思わないと語っていた。
シンガポールのセールズ&マーケッティング・チームは250人を擁するが、第2四半期の営業額の伸びは業界平均を下回った。ウォン氏によると、今年第2四半期の売上は第1四半期に比べ19%の成長を記録したにも関わらず、昨年同期に比べると僅か4%の伸びにとどまったが、これは比較の対象になる昨年同期の実績が高水準だったためで、決して今年第2四半期が不振だった訳ではない。昨年第2四半期には、ライバルのPC(パソコン)メーカーが経済危機の打撃を受け揃って業績を悪化させる中で、コンパックだけは記録的な好業績を実現した。今年第2四半期には教育省の大型契約を取り逃がしたにも関わらず、依然として昨年同期を上回る実績を上げられたのは、同社の成長が決して政府部門に依存している訳ではなく、また非政府部門に関しては他社を陵駕したことを物語っている。
独自の情報技術(IT)スタッフを用いて、コンピューター・システムを自力で構築するような企業は、メーカーからの直接購買を好むが、IT専門家チームを保持せぬ中小企業はプロバイダー1社に全システムの納入/据え付けを任せる傾向がある。コンパックは傘下の再販業者と密接に提携し、後者のカテゴリーに属する企業をターゲットに市場の開拓を進める。
コンパック・シンガポールの法人ビジネスも好調な成長を遂げており、最近は移動電話会社モービルワンや全国労働組合会議(NTUC)傘下の小売チェーン及び某銀行との契約を獲得した。したがって、シンガポール・チームに限っては全ての目標を達成したと言う。(BT:8/9)
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