SEAnews 1995-06-16 ArtNo.2007

【クアラルンプル】政府の奨励措置の奏功も有って、マレーシアの商船団は97年末までに100万トン以上拡大し、350万トンを突破する見通しだ。
マレーシア政府の発表によれば、今年は更に10％の経済成長が見込まれ、商船団の拡張が焦眉の急務となっている。船団拡張をリードするのは国営のマレーシアン・インターナショナル・シッピング・コープ(MISC)で今後新たに10隻を購入、97年にはその船団を64隻に拡大する。しかし政府がバックアップするシッピング・ファンドのグローバル・マリタイム・ベンチャーズ(GMV)も向こう2年間に6隻を追加する計画だ。ＧＭＶは今日既にＭＩＳＣに次ぐマレーシア第2の船団を保有している。また最近ＬＮＧタンカー2隻の引き渡しを受けた国営石油会社ペトロナス傘下のペトロナス・タンカーズは向こう18カ月間に別に3隻の引き渡しを受ける。この他、石油製品タンカーの運航も手掛けるハリム・マズミン・グループは17万トンのバラ積み船を、プルバダナン・ナショナル・シッピング・ライン(PNSL)は3隻目のセメント輸送船をそれぞれ追加する。ＭＩＳＣのバルク・キャリアー(ﾌﾟﾛﾀﾞｸﾂ･ﾀﾝｶｰ､ｹﾐｶﾙ･ｷｬｯﾘｱｰ12隻19万9443ﾄﾝ)は持ち船全体の30％を占め、国内最大だが、ＧＭＶもこれまでにバルク・キャリアー9隻(ﾌﾟﾛﾀﾞｸﾂ･ﾀﾝｶｰ4隻、ﾊﾞﾙｸ2隻等)を購入している。ＭＩＳＣは最近更に3万トンのケミカル・キャリアー2隻を韓国現代社に発注した。マレーシアのコンテナ船団は合計22隻35万トン強で、内17隻を所有するＭＩＳＣは更に5隻を追加する。またＭＩＳＣやＰＭＬＳの他、ガヤ・シッピング、ＡＨＳ、ティモル・オフショアがタンカーを発注しいる。(BT:6/15)