SEAnews 1999-08-03 ArtNo.19994

【クアラルンプル】クアラルンプル証取(KLSE)上場の持ち株会社Ancom Bhdはポリマー業界の指導的プレーヤーとして知られるNylex(M)Bhdのマネージメント・バイ・アウトへの参加を通じて、後者の支配権益を掌握、化学部門やその他の領域におけるプレゼンスを強化する。ちなみにナイレックス傘下のＴＣＨは電気工学領域で国際的声望を有する。
Ancomがこのほど株主に送付した回状によれば、同社は企業買収の機関車を務めるRhodemark Development Sdn Bhd(RDSB)の額面1Ｍドルの5411万株、あるいは後者の50.1％の権益を買収する。その後ＲＤＳＢはナイレックスの額面1Ｍドルの1億1659万株、あるいは51.93％の権益を、Austtac Investment Ltdから1億7488万Ｍドルで買収する。ＲＤＳＢは同取引完了後、企業合併買収法の規定に基づき残りのナイレックス株1億780万株を、1株1.50Ｍドルで公開買付する。
Ancomは3400万Ｍドルの内部資金と2000万Ｍドルの借入により、買収費用を賄う。同取引はAncomの発行／払込資本や1999年5月期の業績に影響を及ぼさないが、2000年5月期の収益基盤の強化に役立つ。Ａｎｃｏｍとナイレックスはそれぞれの異なる輸出市場を有するため、両社の海外事業は相互補完しあうことができる。
ナイレックスの新株主はアジアの戦略地域に新工場を設け、一層ダイナミックな事業展開を図ると言う。(MBT:8/2)