1999-07-26 ArtNo.19896
◆<星>C&W、モービルワンの30%権益売却希望
【シンガポール】英国第2の電話会社ケーブル&ワイヤレス(C&W)は、シンガポール第2の移動電話会社モービルワン・アジアの30%持分を、パートナーのケッペル・テレコミュニケーションズ&トランスポーテーション(KT&T)及びシンガポール・プレス・ホールディングズ(SPH)に売却を図っている。
KT&Tは4カ月前にモービルワンを12億Sドルと評価しており、その30%なら3億6000万Sドルと言うことになるが、モービルワンの契約者はなお増え続けているため、現在の価格はそれを上回るものと見られる。消息筋によるとパートナー3社の関係は良好で、取引価格が合意されないならC&Wは、その権益を維持し、売り急ぎはしないものと見られる。
グラハム・ウォーレス会長が今年初にCEOのポストを兼務して以来、同社は法人顧客のデータ・コミュニケーションのニーズに応じることを使命とし、こうした中核業務に直接関係せぬビジネスは売却する方針を明らかにしており、モービルワン権益の売却も決して秘密とは言えない。C&Wは先月はフランスの移動電話会社Bouygues Telecomの20%の権益を70億フラン(S$19億)で売却している。
モービルワンのNeil Montefiore重役(CEO)は元々C&W出身者だが、譬えC&Wが身を引いても、CEOのポストにとどまる意向とされる。
アナリストは、C&Wはシンガポールを域内の中核市場として重視しており、引き続きそのプレゼンスを維持する方針だが、そのことは決してモービルワンを通じて実現される必要はないと指摘する。C&Wは先週水曜、フレクステック・ホールディングズとインターネットに関わる合弁交渉を進めている事実を明らかにしたが、フレクステックは木曜、この種の合弁はシンガポールを拠点にしたものになるとコメントしている。
ちなみにモービルワンは1999年の年商が昨年の2倍の4億Sドルに達すると予想している。(ST,BT,LZ:7/23)
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