1999-07-26 ArtNo.19895
◆<星>契約製造銘柄はトップパフォーマンス:電子産業半期業績
【シンガポール】シンガポール電子業界の半期業績に対するアナリストらの見通しは区々だが、契約製造業者に関しては誰もがトップパフォーマンスを予想している。ビジネス・タイムズのインタービューを受けた6人のアナリストは、また世界的市況に左右される電子銘柄は、不動産や金融銘柄とは異なり、域内経済回復の恩恵はそれほど受けないとの点でも意見の一致を見た。
アナリストらは一般に契約製造業者の20~50%の増益を予想している。地場契約製造大手4社の中では最小のOmni Industriesの予想増益率が40~50%と最高で、ナット・スチール・エレクトロニクスは30~50%の増益が予想された。Venture Manufacturingのマネージメントには高い評価がなされたものの上半期の業績は不透明とされている。JITの半期業績は第4四半期に発表される。契約製造部門は大手ブランド・メーカーが社外委託製造の比率を高める中でその恩恵を引き続き受けており、また米国経済の好調から下半期の受注も好調が予想される。欧州系証券会社のアナリストは、電子銘柄は全般にその評価を下方修正したが、契約製造業者だけは別と語った。
半導体部門では、チップ流通業者フレクステックの業績見通しで、アナリストらの意見が別れている。6人中2人はミッド・ティーンの増益を予想するとともに、下期に一層の業績改善を予想した。しかし他のアナリストらは最大40%の増益を予測している。アナリストらは、世界的な市況回復で半導体部門は恩恵を受けられると見、特にディストリビューターが最初に恩恵を享受すると予想した。またシリアル・システムやUltro Technologiesの下半期業績の改善が期待されている。
システム統合銘柄は周期的景気変動の影響は受けないが、域内経済回復に伴う需要増が見込める。データクラフトは市場の期待通り30%を超える増益を実現する見通しだ。しかしシンガポール・コンピューター・システムズの半期業績はそれほど期待出来ない。
ディスク・ドライブ銘柄では、サスペンション・アセンブリー・メーカーのMagnecompの30%の減益が予想される。先週シーゲートから卓越サプライヤーとして表彰されたMMI Holdingsの業績は横這いか二桁成長が見込める。しかし他のベースメタル・メーカーの増益は期待できず、値下がり圧力で、マージンは縮小し続ける見通しだ。
その他の部門では、コンパクト・ディスク・メーカー、Datapulseが通年で20%の増益が予想され、またプラスチック関連銘柄のティーン・レベルの増益が見込まれている。
サウンド・カード・メーカー、クリエイティブ・テクノロジーは8月初に第4四半期の業績を発表するが、競争の過熱から四半期ベースでも、通年でも減益が予想された。
電子銘柄の下半期業績に関しては少なくともアナリスト1人が業況の改善を予想、米国やその他の先進国経済が合理的レベルの成長を維持するなら、コンピューター需要が回復しないと言う理由はないとの指摘もなされた。(BT:7/23)
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