1999-07-22 ArtNo.19872
◆<馬>中央銀行、新規則導入し保険業界の合併促進
【クアラルンプル】マレーシアの中央銀行は、保険業界の統合/合併を加速する狙いから保険会社の最低払い込み資本と支払い能力マージンに関わる新規則を立案した。
中央銀行のTan Sri Ali Abul Hassan Sulaiman総裁が19日催された保険業会議の席上語ったところによれば、中央銀行は保険業界の再編を促す措置を決めた。保険会社は早急にこうした中央銀行の要求を満たさねばならない。新規則が発行後もその要求を満たせぬ保険会社に対して、中央銀行は躊躇なく断固たる措置を採る。新措置は以下の2段階に分けて実施される。
第1段階では、今年12月31日までに最低払込資本もしくは純資産(資産総額-負債総額)が現行の3500万Mドルから4000万Mドルに引き上げられる。
各クラスの保険業者の支払い能力を保証する最低マージンは現行の3000万Mドルから4000万Mドルに引き上げられる。支払い能力を保証するマージンのための適格資産の比率は現行の80%から2000年1月1日までに90%に引き上げられる。
第2段階では、最低払込資本が2000年12月31日までに5000万Mドルに引き上げられる。各クラスの保険事業の支払い能力のための最低マージンは5000万Mドルとなり、2001年1月1日までに適格資産により完全にサポートされねばならない。
こうした措置はその実1997年に導入されたものだが、中央銀行は昨年10月、経済危機の影響を被った保険業界の訴えに基づき最低払込資本と支払い能力マージン規定を緩和した。
アリ総裁はこの日また、保険業界の合併/買収を促す奨励パッケージを発表した。これらには新たなtakafulライセンスの発行、合併された企業の投資ポートフォリオと資産の法定比率を満たす猶予期間を設けることが含まれる。
保険会社の支店網に関する政策にも見直しが加えられ、地元と外資系保険会社の双方に電子ターミナルの設置を通じたサービスの効率化が勧告される。
金融システムの柔軟性や保険業者のリスク管理能力を高めるため、中央銀行は最近デリバティブに関するガイドラインを作成した。
中央銀行は近くパーティー・トランザクションに関するガイドラインも発表、保険業界の信頼性の向上を目指す。
中央銀行は保険業界における外資の参画を拡大する狙いから、新たに6件の生命再保険ライセンスを発行するが、支店の開設もしくは、地元との合弁でこの種のビジネスをマレーシアで手掛けることを望むものは、中央銀行に今直ちに申請することができると言う。(STAR,NST,MBT,ST,BT,LZ:7/20)
|
|