1999-07-22 ArtNo.19865
◆<星>ファースト・エンジニアリング、近く蘇州工場オープン
【シンガポール】セスダック登録の精密成形/プラスチック部品製造会社First Engineering Ltd(FEL)は、中国事業拡張計画の一環として600万Sドルを投じて設けた蘇州工場の操業を今年第3四半期に開始する。
既に広州と上海に工場を有するFELの今年度の中国売上は、蘇州工場が操業を開始することにより、50%拡大する見通しだ。
インドネシア生まれの創業者Ong Sin Sen会長及び子息のOng Chan Wei重役(ED)によると、FELは1994年末に経済開発局(EDB)の仲介で取引関係を結んだドイツ企業Mikron Holdingsと対等出資により設けた合弁会社Mikron FEL Pte Ltdを通じ、蘇州工業パークの20万平方フィートの敷地に床面積7万平方フィートの工場を建設している。同工業区内にはエリクソン、デルフィ・エレクトロニクス、ノキア等の多国籍企業が既に進出しており、潜在市場が形成されている。
FELは最近、広州工場の出資率も当初の30%から51%に引き上げた。目下中国政府が残りの49%を保持しているが、FELはさらに70%まで拡大するオプションを認められている。広州工場ではスズキ、シトロエン、ホンダ等の自動車会社向けにプラスチック部品を製造しており、昨年の営業額は1200万元(S$230万)だった。創業1年の上海工場の昨年の営業額は650万元で、来年は1500万元が見込まれている。
FELの中国ビジネスは、蘇州工場のスタート・アップ・コストが嵩んだこと等から昨年67万5000Sドルの赤字を計上しており、今年も依然として赤字が予想されている。
FELの1999年3月期年商は前年の6800万Sドルから5500万Sドルに下降したが、グループ利益は前年の300万Sドルから380万Sドルにアップした。営業額の縮小は低付加価値の組立作業を縮小し、高度精密プラスチック製品の製造に集中したためと言う。(ST:7/20)
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