1999-07-20 ArtNo.19834
◆<星>9月期には損失計上も:シーゲート
【シンガポール】ディスク・ドライブ・メーカー、シーゲート・テクノロジーは16日、予想外に不振な6月期第4四半期の業績を発表するとともに、異常な値下がり持続すれば今4半期は損失を計上する恐れもあると警鐘した。
全てのハイエンド製品の製造をシンガポールのアンモーキオ工場で行っているシーゲートの6月期四半期売上は、前期の18億米ドルから16億4000万米ドルに9%下降、デスクトップ・ドライブ売上は前期に比べ9.8%減の5億7800万米ドル、ハイエンド・ドライブは8%減の8億9500万米ドルにとどまり、粗利益率は22.5%だった。
6月期四半期の純益は10億2000万米ドルと、昨年同期の2200万米ドルに比べ大幅に拡大しているが、1株益は31米セントと、これ以前に業績悪化を予告した際同社自身が予測した32~37米セントの水準を割り込んだ。
アジア売上の総営業額に占めるシェアは18%から20%にアップ、これに反して北米のシェアは47%から45%に下降、欧州市場のシェアは35%を維持した。
売上全体の35%を占めるデスクトップ製品の6月期四半期の値下がりは、ハイエンド・ドライブを上回り、取り分け6月には大幅な下降が生じた。同社幹部は、ライバルらはいずれもコスト以下の値で販売しているが、シーゲートはこの種の戦略は採らないと強調した。
シーゲートは6月期にウルトラ低コスト・ドライブU4を200万ユニット以上市場に投入したが、これは830万ユニットの総出荷量の4分の1に相当する。
このためライバルらは大幅な値下げで対抗、結果的にシーゲートの完成品在庫は3月期四半期の1億7300万米ドルから2億7100万米ドルに急増した。シーゲートはこれらのドライブはいずれも新製品のため、その販売に問題はないとしている。
シーゲート幹部は9月期にはハイエンド・ドライブの大幅な値下がりは予想されないが、デスクトップ・ドライブは6月期並みの値下がりが持続すると予想した。
米国における記者会見の席上、シーゲートのCharles Pope財務担当重役(CFO)が語ったところによると、値下がりが緩和する見通しはなく、9月期4半期に利益を挙げることは極めて難しいと言う。(ST,BT,LZ:7/17)
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