1999-07-14 ArtNo.19784
◆<印度>Hindalco、メガ事業に代わるオプション検討
【ムンバイ】最近インド最大のアルミ会社にのし上がったAditya Birlaグループ傘下のHindalco Industries Ltd(HIL)はオリッサ州における年産100万トンのアルミナ製造/25万トンのアルミ精錬プロジェクトを放棄した後、ウッタラプラデシュ州Renukootの総合精錬施設の拡張やBharat Aluminium Co (Balco)の政府持分の買収を通じてトップの座を維持することを検討している。
HILのAskaran Agarwala社長によると、Balco権益を手に入れるなら、年産10万トンのアルミ精錬施設、同20万トンのアルミナ精錬施設、及び下流部門施設を傘下に収めることができる。政治的不安定からBalcoの政府持分売却は遅れているが、戦略的政府持分の売却計画が発表されたなら、HILは真剣に検討を加える。
Renukootプラントの拡張計画は、オリッサ州におけるプロジェクトには及ばないもののマイナーなものではなく、大型投資計画である。目下進められている事業化調査は2カ月後には完成する見通しだ。同調査報告を手にする以前に投資額等の具体的数字を挙げることはできないと言う。
HILは昨年アルミ精錬能力を年間24万2000トンに、アルミナ精錬能力を同45万トンに拡張し、インド最大のアルミ会社になった。しかし現在アルミ精錬能力年間23万トンのNational Aluminium Co (Nalco)が目下進めている4000クローの拡張計画を完成させるなら、年産能力は34万5000トンに拡大、トップに立つことになる。
Agarwala氏はオリッサ州プロジェクトに触れ、「国際借款を導入して大規模プロジェクトを推進する以上、20%の自己資本収益率を確保する必要があるが、その実現は極めて困難なことが明らかになった。このため計画の実行を見合わせたが、決して世界の終わりではなく、他のオプションも検討している」等と語った。(IE:7/12)
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