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1999-07-14 ArtNo.19773
◆<星>MEC、フィリピン工場/光ファイバー・ビジネスも計画
【シンガポール】昨年地元非公開企業番付エンタープライズ50の28位にランクされたケーブル・ハーネス製造会社、MECインターナショナルは、フィリピンへの工場進出やシンガポールにおける光ファイバー・ケーブル・ハーネスの製造も計画している。
MECは、いわゆる白手起家(無一文から名を成し家を興す)のステレオタイプのファミリー・ビジネスとは異なり、気の置けぬ仲間が幸運を巧みに利用してビジネスを拡大してきた感がある。MECが中核とするケーブル・ハーネスの製造も米国拠点のコネクター・メーカーMolexから引き継いだものである。
Molexは1980年代初期にシンガポールでケーブル・ハーネスの製造を開始したが、1990年代に入ってコネクターに集中する戦略に転換、ケーブル・ハーネス・ビジネスを分封する方針を決めた。
MECのビンセント・リー重役(MD)は1980年代にパートナーとクーリエ会社Excaliburを設立、Molexのコネクターの流通も手掛けていた。そんなことでMolexから声がかかり、MolexとExcaliburの60:40の合弁会社MECが設立された。ちなみにMECの社名はMolexとExcaliburの頭文字をとったものと言う。
リー氏(45)は、専門知識がなければ会社を経営できないなどと言うことはなく、その種のことは専門家に任せれば良いと語る。実際、リー氏もパートナーもケーブル・ハーネス・ビジネスに関する知識はほとんど持ち合わせていなかったが、設備から中核スタッフまで一切合切を引き継いだMECは、Molexのタイ工場の経営を担当していたGurdip Singh氏に一部のシェアも提供、マネージング・ディレクターのポストを委ねた。現在MECの株主構成はSingh氏が19%、Excaliburが52%、Molexが29%となっている。Singh氏は現在ペナン工場のMDを務め、シンガポール本社のMDはリー氏が担当している。
MECは今やシンガポール以外にマレーシア、インドネシア、中国に4工場を展開、倉庫業やホスピタリティー・ビジネスも手掛け、年商は当初の1000万Sドルから8000万Sドルに拡大している。(BT:7/12)
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