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1999-07-14 ArtNo.19772
◆<星>ケッペル・ランド、ケッペル・ハーバー権益買収に自信
【シンガポール】赤字経営のケッペル・ランドはシンガポール最大の住宅開発プロジェクトの権益買収に9億Sドル前後を必要とするが、譬えどれほどのコストがかかろうと買収資金は十分賄えるとしている。
ワールド・トレードセンターに隣接したシンガポール南部のケッペル・ハーバーには向こう数年間にオフィス・ビルや2500~3000ユニットのウォーターフロント・コンドミニアムの開発が計画されている。最初のコンドミニアムは地下鉄(MRT)東北線が開通する2002年に完工するものと見られる。
ケッペル・ハーバーは、親会社ケッペル・コーポレーションが所有しており、ケッペル・ランドは同プロジェクトのマネージャーを務めるとともに、30%の権益買収を計画している。ケッペルランド・スポークスマンは、30%の権益がどれほどコストを要するか現状では明らかでないが、キャッシュ・フローは良好で如何なる額でも賄うゆとりがあると語った。
ケッペル・ハーバーは複数のブロックに別れ、各ブロックのリース期限は54~85年、総面積は350万平方フィートにのぼる。ケッペル・コープが同プロジェクトを実行するには、先ず地目変更とリース期限の一律99年への延長を政府に申請する必要がある。こうした変更に際してはいわゆるディファンレンシャル・プレミアム(DP)が徴収され、ケッペル・ハーバーの規模からして、DPだけで10億~20億Sドルに達する可能性がある。ケッペル・コープは少なくとも過去3年間にわたり政府とDP問題を協議してきたが、今年2月には正式に地目の変更を申請しており、今月末以前にも政府と合意に達する見通しだ。
セントサ島にも対面したケッペル・ハーバーはシンガポールにおける最良の住宅地の1つに数えられる。道路等を除外した売却可能な正味スペースは440万平方フィート、1平方フィート当たりの売却価格は750~1000Sドルと見積もられる。
こうした点からすればプロジェクトの総額は20億~30億Sドルにのぼり、その30%の権益は6億~9億Sドルに達する。譬え6億Sドルにしても、ボトム・ラインに3億5000万Sドルの損失を計上、株主基金18億Sドルのケッペル・ランドにとっては、大きな負担になる。しかしケッペル・ランド・スポークスマンは、最近の私募や、関連企業の持分売却、不動産販売収入等により9億Sドルの現金が確保できるとしている。(BT:7/12)
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